株式会社トノックス|神奈川県の特装車工場

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道路を監視、点検・保守・緊急対応を行う道路巡回車 | 特殊車両ならトノックス

日本では、交通取り締まりのための特殊な車両がいくつか存在します。

例えば、オートバイ型の警察車両「白バイ」や、速度違反を検出するための車載型の速度監視装置を搭載した「移動式オービス」などです。その中で、道路の損傷や障害物の発見、渋滞状況や気象状況などの確認と、必要な応急措置を行うための道路巡回を行うのが「道路巡回車」です。

株式会社トノックスでも、「道路巡回車」の製造を行っています。今回の記事では、「道路巡回車」 についてご紹介いたします。


1.道路巡回車と主な役割


日産・エクストレイル(T33型)をベースにした道路巡回車日産・エクストレイル(T33型)をベースにした道路巡回車



「道路巡回車」は、道路の状況を監視し、点検や保守、緊急対応を行うために使用される特別な車両を指します。この種の車両は、主に道路管理当局や高速道路会社によって運用されており、以下のような役割を果たします。

道路状況の監視

道路の状態を定期的にチェックし、異常がないか確認します。これには、路面の損傷、障害物の確認、交通標識や信号機の点検などが含まれます。

交通事故対応

交通事故が発生した場合、現場に迅速に駆けつけて状況を確認し、必要な対応を行います。事故処理や交通整理なども行います。

緊急事態対応

自然災害(地震、台風、大雪など)やその他の緊急事態が発生した際に、道路の安全確保や迅速な復旧作業を行います。

保守・点検作業

道路の定期的な保守や点検作業を実施します。これには、舗装の補修、道路標識の清掃や修理、路肩の整備などが含まれます。

交通情報の提供

道路巡回中に得た交通情報や異常事態の情報をリアルタイムで交通管制センターに報告し、交通情報提供システム(VICSなど)を通じてドライバーに提供します。


日本では、各地の道路公社や高速道路会社(NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本など)が「道路巡回車」を運用しています。これらの車両は、日常的な道路監視や点検に加え、災害時の迅速な対応に大きな役割を果たしています。


2.道路巡回車の装備と機能

「道路巡回車」は、その任務を効果的に遂行するために、さまざまな特別な装備を備えています。具体的には以下のような装備があります。

通信機器:無線機や携帯電話を使って交通管制センターや他の巡回車両と連絡を取ります。
監視カメラ:車両に取り付けられたカメラで道路の状況を記録し、異常を発見した際に映像を送信します。

警告灯とサイレン:他の車両に注意を促すための警告灯やサイレンを装備しています。これにより、作業中の安全を確保します。

工具と修理機材:簡単な修理や応急処置を行うための工具や材料を搭載しています。

救急キット:交通事故の現場で応急処置を行うための医療キット。
交通コーンやバリケード:交通整理や現場の安全確保のために使用します。


3.より高度に進化する装備と機能

また、下記のような最新機能も徐々に装備され、高性能に進化しています。


●高速で安定したデータ通信を可能にするために、5Gネットワークや衛星通信を利用して、リアルタイムで道路状況や異常をセンターに報告する、「リアルタイムデータ通信」

●高解像度の360度カメラやドローンカメラを搭載し、広範囲の道路状況を詳細に監視・記録します。夜間でも視認性を確保するための赤外線カメラなど、「高度な監視カメラ」

●自動運転技術を搭載し、巡回ルートの自動走行や、特定の状況下での自動操縦を可能にします。これにより、効率的な巡回作業が行える「自動運転サポート」

●AIを活用して、道路のひび割れ、穴、障害物などの異常を自動的に検出・分析します。異常が検出されると、自動的に警告を発することができる、「AIによる異常検知」

●スマートフォンやタブレット用のアプリと連携し、現場でのデータ入力や報告、リアルタイムの状況確認を容易にする、「モバイルアプリ連携」

●車両内には多機能ディスプレイを搭載し、地図情報、交通情報、カメラ映像、センサー情報をリアルタイムで表示する、「多機能ディスプレイ」と「インフォテインメントシステム」

●緊急対応キットや救急用具、自動体外式除細動器(AED)などを常備し、事故現場での迅速な対応が可能な、「緊急対応装備」

●燃費の最適化を図り、二酸化炭素排出量の削減に貢献する、「エコドライブ機能」

●空気質センサーや天候センサーを搭載し、道路の環境状況(大気汚染、温度、湿度、降雨など)をリアルタイムで監視する、「環境センサー」


など、実に多種多様な機能がデジタル対応化しており、一部の機能は遠隔操作が可能で、現場にいなくても車両の状況確認や操作が行えます。これにより、効率的な管理が可能になります。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)の導入も進んでいます。


4.道路巡回車の活用事例

「道路巡回車」は、道路の損傷や障害物の発見、渋滞状況や気象状況などの確認と、必要な応急措置を行うため、以下のような場面で活用されています。

ひとつには、高速道路管理会社が、自社の道路網を定期的に巡回し、異常や故障を早期に発見し対応する「高速道路の巡回」です。高速道路での事故や障害物の迅速な検知と対応のため、監視カメラやセンサーを活用し、センターにリアルタイムで情報を送信しています。

また、都市部の道路管理当局が、都市内の主要道路や交差点の点検・保守を行う「都市部の道路点検」にも活躍しています。都市部での交通渋滞や、違法駐車の監視も、AI技術で効率的に問題を検出し、適切な対応を行います。

さらには、自然災害発生時に、被害状況を迅速に把握し、復旧作業を支援する「災害時の道路点検」などでも活用されています。災害発生時に、被災地の道路状況を迅速に把握し、応急処置や救援活動を支援するため、ドローンを活用した空中監視も行います。


5.まとめ

「道路巡回車」は、道路インフラの安全と効率的な運用を支える重要な役割を担っており、その技術と機能は進化し続けています。

「道路巡回車」の機能は、技術の進化とともに大幅に向上しており、道路の安全性と効率性を高めるための重要なツールとなっています。これにより、交通事故の減少、迅速な緊急対応、環境保護など、さまざまな分野での貢献が期待されています。

トノックスにおいても、その進化に貢献・寄与すべく、日々さまざまな改良と開発を行っています。