自動車のIOT化「テレマティクス」 | 特殊車両ならトノックス

1.テレマティクスとは

テレマティクス（telematics）とは、通信（Telecommunication）と情報科学（Informatics）を組み合わせた造語で、簡単に言うと自動車のIoT化のことです。

カーナビとほぼ同義ですが、従来のカーナビはGPSを使って位置情報や目的地までのルートを表示していました。しかし、テレマティクスは通信システムを搭載することによって、インターネットを使ってリアルタイムな渋滞情報や天候情報などを提供します。カーナビのように自動車などの移動体に通信システムを搭載し、リアルタイムな情報サービスを提供する機能を、テレマティクスと言います。

直訳すると、テレマティクス車載器とは、「電気通信で情報を処理する機器」となります。
今後、あらゆる業界でのIoT（Internet of Things）化が進み、当たり前のように私達の生活の中に存在していくと予想されます。特に近年の自動車業界のIoT化には目に見張るものがあります。

車に特化したIoTは、「コネクティッドカー」とも称され、車両管理システムや運行管理システムと呼ばれるサービスも多くあります。このようなシステムのサービスは「テレマティクスサービス」と呼ばれ、インターネット上で車両の位置情報や運行状況をリアルタイムで確認することができます。車両を管理することにより、交通事故の軽減、安全運転意識の向上、燃費向上などが期待でき、多くの業界で活用されています。

自動車業界のIoT化によって広がる「テレマティクスサービス」

2.テレマティクス導入のメリット

あらゆる業界で活用されているテレマティクスですが、テレマティクスの中でも車両に特化したテレマティクスサービスについて、導入することのメリットをあげてみましょう。

①インターネット上での一括管理

テレマティクスサービスを導入した車両は、すべてパソコンやスマートフォンから一括管理することができます。サービスによっても違いますが、車両の位置情報をリアルタイムで確認し、走行距離や走行時間、スピードなど様々な情報をネット上で確認できるのです。
貨物を輸送中の車両や、営業車が「今どこにいるか」「あと何分で目的地へ到着するか」「長時間運転しすぎていないか」「安全運転しているか」など、今まで遠隔では確認できなかったことをすべてネット上で確認し、管理することができます。

②業務効率化
テレマティクスサービスを導入すると、業務効率化・生産性の向上が図れます。車両の位置情報をリアルタイムでモニタリングすることで、配車や営業の効率を上げたり、車両の稼働状況を確認したりができます。
また、運転日報や業務記録簿が自動で作成され、毎日ドライバーが手書きで日報を書く手間が省け、ドライバーの事務作業の負担が減るうえ、管理者の業務負担も削減できます。

③安全性の確保
テレマティクスサービスの導入によって、安全性の確保も叶います。急ブレーキ・急発進など車の運転状況をチェックすることができ、安全運転指導をスムーズに行うことができます。車両の安全管理がされていると分かれば、ドライバーも自然と安全意識が高まり、より安全な運転につなげることもできます。

テレマティクスサービスを導入する際には、導入コストがかかる、位置情報を管理されることに反発する社員の了承を得なければならないなど、合意形成の課題も予想されますが、業務効率化・生産性の向上、燃費向上などのデータを活用することに導入コストを上回る運用ができるようになる等、デメリットを上回るメリットが見込める場合は、前向きに検討することが期待されます。