国交省、先進安全自動車(ASV)推進検討会の第7期取り組み | 特殊車両ならトノックス
1.2021年度からスタートした「第7期ASV推進計画」
国土交通省は2021年10月20日、「先進安全自動車(ASV)推進検討会」を開催し、2021年度からスタートした「第7期ASV推進計画」に沿って、先進技術の開発や実用化、普及につながる施策を検討しました。
第7期では従来の運転者主体の先進運転支援の考え方から、システムの判断や操作を優先させることで安全性を引き上げる技術のあり方を検証しています。
本格的な自動運転時代を視野に入れた車両安全技術の議論に着手し、交通事故による犠牲者数の大幅な削減につなげると同時に、検討会で議論を重ねることで各種新技術の要件を示したガイドラインなどの策定を目指しています。
2.自動運転の高度化に向けたASVのさらなる推進を目指して
第7期として初めての開催となった2021年10月20日の推進検討会では、5カ年の計画期間中の基本テーマとして「自動運転の高度化に向けたASVのさらなる推進」を定めました。
これに基づき4つの検討項目を設定しました。
②ドライバーの操作に対してシステムの操作を優先させる安全技術のあり方の検討
③通信・地図を活用した安全技術の実用化と普及に向けた共通仕様の検討
④自動運転車が備えるべき安全の範囲・水準の探索のための考察
国交省、先進安全自動車(ASV)推進検討会の第7期取り組み
3.安全技術のあり方の検討
交通事故の中には運転手の操作だけでは事故が回避できないケースも数多く想定されます。こうした場合に、高度化した自動運転技術を活用してシステムが優先的に車両を制御する仕組みを定めたいという方針があり、どのような場面でどのように作動させるかを議論、検討しまとめています。
4.第7期ASV推進計画の検討体制
ASV推進検討会の下に「先進安全技術普及分科会」「将来技術実用化分科会」を設け、「先進安全技術普及分科会」の下に、普及戦略検討WG・事故実態分析WG、「将来技術実用化分科会」の下に、システム主導検討WG・協調型技術等検討WG・安全技術のあり方検討WGの、合計5つのWG(ワーキンググループ)に分化し、ASV推進計画の検討体制を構成しています。
5.自動運転車が備えるべき安全の範囲・水準
いかに自動運転が進化しても、あおり運転や逆走車、自然災害といった想定外の事象では、システム側が安全性を担保できない場面が出てくるとみられます。
こうした場合に、自動運転システムがどこまで対応すべきか、社会的な受容性を含めて要求水準を探っています。
6.通信・地図を活用した安全技術の実用化と普及
車間通信や路車間通信に加え、高精度マップとも連携することでより安全性を高められることが想定されます。それらを活用した高度な技術の仕様、実用化のためのルール規定なども検証する必要があります。
7.ASVの正しい理解・利用の徹底と効果的な普及戦略
すでに普及しつつある緊急自動ブレーキなど先進運転支援システムについても取り上げ、誰もが使用する技術となったASVの正しい理解と利用の徹底と、その効果的な普及についての戦略を議論し、現在のシステムの機能限界などをユーザーに正しく周知する方策などを考えています。
8.第7期ASV推進計画の検討テーマ
先進技術の導入による交通事故の被害者削減を目指す「ASV推進計画」は1991年度よりスタートし、今年度で32年目に入りました。
2020年度で終了した第6期計画では、ドライバーの異常を自動検知するシステムやトラックの無人隊列走行などさまざまな技術に関して基本設計書を策定するなど成果を上げています。
2021年度より5ヵ年でスタートした第7期ASV推進計画は、「自動運転の高度化に向けたASVの更なる推進」を基本テーマに掲げて実施中です。
9.まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「国交省、先進安全自動車(ASV)推進検討会の第7期取り組み」と題し、国土交通省が平成3年度(1991年度)から約30年以上にわたって取り組んでいるASV推進計画の第7期取り組みをご紹介いたしました。
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