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国交省、第7期ASV推進計画の検討体制 | 特殊車両ならトノックス

1.ASV推進計画とは

「ASV推進計画」とは、ASV=「先進安全自動車(Advanced Safety Vehicle)」に関する技術の開発・実用化・普及を促進するプロジェクトであり、国土交通省が平成3年度(1991年度)から約30年以上にわたって取り組んでいる計画です。

「ASV推進計画」を円滑に進めるため、「ASV推進検討会」を設置し、学識経験者、自動車・二輪車メーカー14社、関係団体、関係省庁等を委員とする「先進安全自動車(ASV)推進検討会(座長:須田義大 東京大学生産技術研究所教授、事務局:国土交通省)」において、随時検討会が開催され議論が進められています。


2.「第6期ASV推進計画」における成果

第6期(2016~2020年度)「クルマの高度化による更なる交通事故の削減」を目指して、自動運転の実用化に向けた新技術の開発が進められている状況等を踏まえ、「自動運転の実現に向けたASVの推進」に取り組んできました。

①自動運転を念頭においた先進安全技術のあり方の整理
②路肩退避型等発展型ドライバー異常時対応システムの技術的要件の検討
③ISA(自動速度制御装置、英:Intelligent Speed Adaptation)の技術的要件の検討
④実現されたASV技術を含む自動運転技術の普及を主な検討項目とし、自動運転で死傷事故約を9割削減できるという推計を報告しました。ADASに留まらず自動運転技術に関する検討が増え始めた印象です。
第7期ASV推進計画の検討体制
自動運転レベル4の実現に向けて


3.2021年からスタートした「第7期ASV推進計画」

国土交通省は2021年度からスタートした「第7期ASV推進計画」に沿って、先進技術の開発や実用化、普及につながる施策を検討してきました。従来の運転者主体の先進運転支援の考え方から、システムの判断や操作を優先させることで安全性を引き上げる技術のあり方を検証しています。

第7期は、レベル3やレベル4の本格社会実装期となり、検討内容も大きく刷新される予想です。
特に、自動運転車と一般車両が混在する道路交通環境を見越した具体的な検討などは必須となり、大変革を迎える道路交通社会が黎明期を迎える中、技術の進展と交通安全を促進する取り組みが期待されます。

4.第7期ASV推進計画の検討体制

ASV推進検討会の下に「先進安全技術普及分科会」「将来技術実用化分科会」を設け、「先進安全技術普及分科会」の下に、普及戦略検討WG・事故実態分析WG、「将来技術実用化分科会」の下に、システム主導検討WG・協調型技術等検討WG・安全技術のあり方検討WGの、合計5つのWG(ワーキンググループ)に分化し、ASV推進計画の検討体制を構成しています。


普及戦略検討WGの進捗状況

普及戦略検討WGは、これまでの普及戦略とその課題などについて、アンケートを実施。WGの方向性を明確にするため以下の2点をどう進めるかを議論しました。

① まだ普及が進んでいない先進技術をユーザーにどう理解してもらうか
② 普及した技術の過信・誤解を防止するためには

先進技術の過信・誤解による事故等を掘り下げ、その原因を分析し対策の方向性を検討しています。


事故実態分析WGの進捗状況

事故実態分析WGは、他のWGにおいて検討対象とすべき事故類型、有用な事故データの蓄積に必要な情報等についてアンケートを実施、「交通弱者が被害者となる事故への対策」について、システム主導検討WG、協調型技術検討WGへと検討依頼を行いました。また、 2016年~2020年の事故データ (SIPのデータセット)により分析を開始しています。


システム主導検討WGの進捗状況

システム主導検討WGでは、システム主導の技術で対策可能な事故類型と課題等についてアンケートを実施し、その回答を発表しあい前提条件(想定する運転自動化レベル等)について認識統一を行ったうえで、対象とする具体的な事故類型と人為的要因を検討しました。「第6期ASV推進計画」の申し送り事項である『ドライバー異常時対応システムの車外報知性の改善』について、実証による評価を実施予定です。


協調型技術検討WGの進捗状況

協調型技術検討WGでは、協調型の技術で対策可能な事故類型と課題等についてアンケートを実施し、議論を基に下記の事故類型を集約しました。

①ADASでカバーできない遮蔽環境下における対車両事故
②交通弱者への対策

「事故実態分析WG」からの『交通弱者が被害者となる事故についての対応検討依頼』を受け対応案を検討中。他業界との調整が不可欠な技術であるため、検討対象となるケースを整理後、実現可能性について確認予定です。


自動運転車のあり方検討WGの進捗状況

自動運転車のあり方検討WGでは、自動運転車でも対応が難しいと考えるケース等についてアンケートを実施。その結果をもとに各ケースを類型化し、ドライビングシミュレーターを用いて人間ドライバーの挙動データを収集予定です。

①条件設定時にパラメータとすべき項目選定と当該パラメータの数値設定
②アウトプットとなるドライバーの運転操作のうち分析対象とすべき項目選定

等について検討を進めています。


5.まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は「国交省、第7期ASV推進計画の検討体制」と題し、、国土交通省が平成3年度(1991年度)から約30年以上にわたって取り組んでいるASV推進計画の第7期をご紹介いたしました。

トノックスは、小型から大型まであらゆる特装車を開発・製造しております。その他、計測解析業務・レストアなど、個人のお客様のご相談から、国の行政機関・公共団体のご相談まで幅広く対応、多数の受注実績があり、企画・設計から、製造・整備まですべて自社にてまかなえる一貫体制が整っています。

当社では昭和23年の創業より働く車、特殊車両の専門メーカーとして創業70周年を超え、多数のノウハウ・実績がございます。詳しい内容をご希望の方は、お気軽にトノックスまでお問い合わせください。
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