トラックの架装の種類と特徴① | 特殊車両ならトノックス

1.架装とは？

工事予告、渋滞予告、前方の事故発生などを伝える標識を架装した「標識車」

架装とは、トラックの荷台部分に搭載される装備のことで、ボディや上物と呼ばれる装備によってその機能や役割が特徴づけられています。用途や目的に応じてトラックの各ボディタイプが選択され、架装は架装メーカーやボディメーカーと呼ばれる専門メーカーによって施されます。
トラックメーカーの自社工場の製造ラインで「キャブ付き裸シャーシ」と呼ばれる状態まで製造され、その後は架装メーカーに引き継がれ、ボディや上物と呼ばれる架装が施され、さまざまな種類のトラックが完成するのです。

2.代表的なトラックのボディタイプ

荷台部分が露出したオーソドックスな構造の平ボディ

「平ボディ」はトラックのルーツである馬車のデザインを継承している最もオーソドックスなデザインです。荷台の天井は解放され、積み荷の形状にとらわれない積載性能や非常に高い荷役作業性などから、汎用性が広くニーズが最もあるタイプと言えるでしょう。シンプルイズベストを体現したボディタイプです。

荷台部分に荷室を搭載した箱車タイプ

荷台部分にアルミ製パネルなどで製造した荷室を搭載する箱車は、荷室後部と側面に限定的な開口部を搭載する「アルミバン」、左右の側壁を大きく開口できる「ウイングボディ」に大別されます。荷台が露出した平ボディと比べると、荷台部分に荷室を搭載した箱車タイプは輸送品質のコントロールがしやすいため、現在は非常に多くの荷室搭載車両が運送業務で活用されています。

荷台部分を持ち上げるダンプタイプ

ダンプは荷台部分が持ち上がり、一気に積み荷を流し降ろせるトラックです。平ボディの派生車種のひとつですが、一般的には車両後方に荷降ろしする「リアダンプ」、左右の側面に荷降ろしする「サイドダンプ」、後方と側面の3方向に荷降ろしする「三転ダンプ」の三種が存在します。

荷台を切り離して運ぶ牽引式貨物タイプ

ダンプ牽引車両のトラクターと被牽引車両のトレーラーを連結し運行するのが「牽引式貨物自動車」です。「セミトレーラー」と「フルトレーラー」の二種類に大別でき、国内で一般的な「セミトレーラー」はセミトラクターの荷台部分にカプラと呼ばれる連結装置を搭載し、自走機能を持たないセミトレーラーと連結して走行する牽引式貨物自動車です。
トレーラーは被牽引車両を指し、牽引する車両がトラクターヘッドです。トレーラー自体は自走することができないため走行には牽引車両が必要となるのです。

以上、トラックメーカーが製造したキャブ付裸シャーシに搭載するボディや、上物と呼ばれる架装によってトラックが特徴付けられ、さまざまな種類のボディタイプに分類されることがわかります。この基本のボディタイプに特殊機能を搭載した派生車種も存在します。次回は、その派生車種についてご紹介いたします。

3.まとめ

いかがでしたでしょうか？
今回は、代表的なトラックのボディタイプとその架装の構造についてご紹介しました。

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