架装や搭載する装置でさまざまなニーズに対応する特装車① | 特殊車両ならトノックス
1.特装車の定義
特装車のひとつレッカー車(トノックス工場より)
特装車とは、トラックの運転席を示すキャブと、骨組み部分であるシャーシを備えた車両である「汎用のキャブ付きシャーシ」のボディ部分に特別な装置をつけて、一般公道を走行できる車両のことです。
JIS(※JIS=Japanese Industrial Standards:日本工業規格)の自動車用語によると「特別車」扱いになります。
▼特装車についてはこちらの記事もご参照ください。
自由にすることで多様化・複雑化・無秩序化してしまう物や事について
●生産の効率化(品種削減を通じての量産化等)
●公正性を確保(消費者の利益の確保、取引の単純化等)
●技術進歩の促進(新しい知識の創造や新技術の開発・普及の支援等)
●安全や健康の保持
●環境の保全等
などの観点から、技術文書として国レベルの「規格」を制定し全国的に「統一」ある いは「単純化」することを目的としています。
2.特装車の主な種類
貨物自動車やトラックのシャーシの上に、一般的な屋根無しの荷台(平ボデー)ではなく様々な装備を架装した車両や、マイクロバスを改造した車両などがあります。 具体的には、
●冷凍冷蔵車
●キャリアカー(車載専用車または車輌運搬車、車両積載車)
●タンクローリー
●コンクリートミキサー
●クレーン車
などが挙げられますが、 これらの車両は、自動車メーカーで製造された運転台(キャビン)と車枠(シャシー)部分の、いわゆる「キャブシャシー」の状態で架装メーカーに納入され、ユーザーが希望する用途に応じた装備の設計・製作・取付加工を施し、改造車検を通し販売されます。
完成車に対し自動車メーカーや系列の架装メーカーによって、専用エアロパーツ(空気力学を利用して車体のリフト低減、ダウンフォース獲得、走行安定性や操縦性の向上、空気抵抗の低減、車体の汚れ防止、風切り音の低減、などの効果を狙ったパーツ類の総称で、主にボディ外部に取り付けられる部品)やエンジン、サスペンション(主に車両において、路面の凹凸を車体に伝えない緩衝装置としての機能と、車輪・車軸の位置決め、車輪を路面に対して押さえつける機能を持つことで、乗り心地や操縦安定性などを向上させる機構、別名「懸架装置」)等の換装、ボディの改造が施されて販売される車両については、特装車として扱われる事があります。また、高齢者や体の不自由な人向けの福祉車両に改造される乗用車も特装車に入ります。
近年ではこれまで架装メーカーで改造を行っていた部分を含め、自動車メーカーの生産工場で標準車と同じライン上で製造を完結するケースもあります。
また、予め自動車メーカー側で架装に適したシャシを生産している場合もあります。
●コンクリートミキサー車用(フライホイールPTO付きダンプシャシ)
●タンクローリー用(運転台が低く車両前方に飛び出している前2軸・後1軸のリアオーバーハングが短い高床シャシー)
●冷凍冷蔵車用(冷凍機架装の為に大容量の燃料タンクを複数装備するための側面の片一方が空けられたシャシー)
●高所作業車用(走行安定性向上のためワイドトレッド化され、ワイドキャビン車用の車軸が取り付けられている標準キャビン車)
●消防車用(総輪駆動・オートマチック・ダブルキャブ・フルパワーPTO付きシャシ)
●救急車用(スーパーロングワイドボディ・専用ハイルーフ・専用サスペンション等)
●キャンピングカー用[3](専用シャシ・専用サスペンション等)
これらのベースシャシーを流用し、メーカーの想定とは異なる架装が行われた特装車もあります。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、特装車の定義と、大まかな種類についてご紹介しました。
トノックスは、小型から大型まであらゆる特装車を開発・製造しております。その他、計測解析業務・レストアなど、個人のお客様のご相談から、国の行政機関・公共団体のご相談まで幅広く対応、多数の受注実績があり、企画・設計から、製造・整備まですべて自社にてまかなえる一貫体制が整っています。
当社では昭和23年の創業より働く車、特殊車両の専門メーカーとして創業70周年を超え、多数のノウハウ・実績がございます。詳しい内容をご希望の方は、お気軽にトノックスまでお問い合わせください。
ご相談お待ちしております。
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