株式会社トノックス|神奈川県の特装車工場

  • 会社概要
  • お問合せ
  • 特殊車両
  • 塗装
  • レーザー計測
  • レストア

公益社団法人「自動車技術会」とは? | 特殊車両ならトノックス

公益社団法人「自動車技術会」は、『人と知をつなぎ、モビリティの未来を支える』というミッションを掲げ、自動車に係わる科学技術の調査・研究・成果発表の場を提供するとともに、人材育成や規格作成および普及、国際交流などを行う公益社団法人です。

この記事では、「自動車技術会」についてご紹介します。


1.「自動車技術会」の設立と概要

(公社)自動車技術会は、“学術文化の振興及び産業経済の発展並びに国民生活の向上に寄与すること”を目的として、1947年(昭和22年)に設立されました。

設立当初より、研究成果を発表する講演会の開催、課題や将来技術の調査研究、次世代技術者の育成、出版物の刊行、優れた研究業績の表彰・奨励、自動車関連規格の制定、関連機関・団体との連携・交流を推進し、自動車に係わる研究者、技術者、及び学生の会員約47,000名、企業会員約700社から構成される、工学系ではわが国最大の学術団体です。


現在の主な事業内容は下記のとおりです。

1. 調査及び研究
2. 研究発表会および学術講演会等の開催
3. 会誌および図書の刊行
4. 規格の作成
5. 内外の関連機関、団体等との提携および交流
6. 研究の奨励および研究業績の表彰

自動車技術会の事業(公益社団法人自動車技術会サイトより)自動車技術会の事業(公益社団法人自動車技術会サイトより)


2.「自動車技術会」のビジョン

「自動車技術会」は、日本における唯一の自動車関係の学術団体として、「技術者の魂を揺さぶる『場』であり続ける」というビジョンを持っています。

また、「人と知をつなぎ、モビリティの未来を支える」というミッションを掲げ、自動車に係わる科学技術の調査・研究・成果発表の場を提供するとともに、人材育成や規格作成および普及、国際交流などを行っています。

「私たちは、自動車に関わるすべての人が知を共有し、技を磨き、未来を熱く議論し合う『場』でありたい。モビリティ技術は、絶えず進化を求められている。暮らしを豊かにし、地球環境に負荷をかけない。そんな社会を実現するために。あらゆる壁を越えた交流・共創・発信・育成を、私たちは推進していく。スピーディーに、そして力強く。」
という宣言のもと、2050年までに予測される課題を解決するために、世界一の自動車技術の研究を推進するとともにそれを担う人材の育成に尽力するほか、関連機関や団体と活発に提携・交流、モビリティ技術の向上に貢献しています。


3.2050年チャレンジ宣言

「自動車技術会」では、将来を見据えた活動の指針を『将来ビジョン』として2011年に策定し2012年に公開していました。しかし、2018年には、設立70周年を迎えたことを機に、運営企画会議 将来ビジョン検討WGによって、これを全面的に改定、近年の電動化・自動運転・通信・AI等をはじめとした将来技術と社会および市場の動向を可能な限り織込み、将来モビリティを取り巻く社会的課題の解決に向けた本会の活動指針とする『2050年チャレンジ』という新たなビジョンとロードマップがまとめられました。

『2050年チャレンジ』が、自動車に関わる多くの人に何らかの有益な示唆を与えるとともに、様々な技術領域との共創関係の強化と自動車産業の更なる発展への一助となることを願い、新技術の積極的な発信を通じて、日本の自動車産業のプレゼンス向上を目指した活動指針を示してもいます。

【2050年 チャレンジ宣言】
自動車技術会は日本における唯一の自動車関係の学術団体として 2050年までに予測される課題を解決するために、世界一の自動車技術の研究を推進するとともにそれを担う人材の育成に尽力する。
また本会の特徴を活かし、産と学、更には官と連携したオープンイノベーションの場を提供し、更には新しい技術分野にも広げ、質を高め、新たな課題に積極果敢に挑戦する。


4.2050年に向けた将来的ビジョン

「自動車技術会」は、自動車に関わる国内最大の学術団体として、自動車に係わる技術・学術の進歩発展に関る活動をグローバルに展開し、また自動車技術者・研究者の交流、連携、育成を通じて広く社会に貢献することを宣言し、次の目標を定めました。

最新自動車技術を各事業にタイムリー反映する
自動車を取り巻く社会・環境の大変革期となる向こう10年を見据え、技術部門活動、出版、表彰、自動車技術展の各事業に、最新自動車技術をタイムリーに反映させ、 事業活動を一層活発化する。

日本発の先進技術を国際標準化に反映する
新たな規格化への戦略立案と、海外での規格・標準化活動組織と提携する仕組みを構築し、定着化する。

国際活動を継続して推進し、国際的プレゼンスを高めていく
FISITA、各国SAE、APACとの関係を強固なものにするとともに、国際会議を拡充しアジア地域でのリーダーシップの発揮を継続する。

人材育成・社会貢献活動の活発化と、会員サービスの一層の充実
将来を担う人材の育成と社会貢献活動を活発化し、また会員サービスの一層の充実を図るとともに、情報発信力の強化にも努める


5.まとめ

「自動車技術会(Society of Automotive Engineers of Japan, Inc. 略称:JSAE)」は、日本における自動車技術の進展と普及を目的とした、技術専門家による学術団体です。

1947年に設立されて以来、自動車工学に関わる幅広い専門家が所属し、自動車産業の技術向上と発展に寄与してきました。

主な取り組みには、技術情報の交換、新技術の研究開発、専門教育の提供、さまざまな研究会や委員会の運営などがあります。例えば、自動車や関連する技術に関するシンポジウムや学会、展示会を定期的に開催して、最新の情報やアイディアが業界内で共有される機会を作り出しています。

また、「自動車技術会」は、国際的な活動も積極的に行っており、世界の自動車技術会とも連携し、国際規格の検討、海外の技術者との情報交換、共同研究などを通じて、グローバルな自動車産業の進展にも貢献しています。

「自動車技術会」は、専門的な教育やキャリア開発をサポートする役割も担い、エンジニアや学生向けに教育プログラムや資格認定制度の提供など、技術力の向上と人材育成に注力しています。

さらに、標準化作業にも関わり、業界で共通の技術基準やガイドラインを策定することで、製品の品質向上や、業界内での規格統一や共通理解の促進に貢献しています。これにより、安全性や環境対応など、自動車が持つべき基本的な要件に関する合意形成に影響を及ぼしています。

「自動車技術会」は、自動車工学分野の専門知識の深化、新たな技術や理念の普及、産業全体の成長と社会への貢献を目指して様々な活動を行っている団体です。その活動を通じて、日本や世界の自動車産業の持続可能な発展をサポートしているのです。