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「空の移動革命」実現に向けて | 特殊車両ならトノックス

1.国土交通省の推進する「空の移動革命」

空の移動を可能とする、いわゆる「空飛ぶクルマ」の実現に向けて、世界的に関心の高まりがみられ、日々開発が進められています。

そんな中、日本においても人やモノの移動の迅速化と利便性の向上を目指し、新たな産業を育成、世界市場にもいち早く進出するため、2018年8月29日、国土交通省と経済産業省の合同で、官民関係者が一堂に会する「空の移動革命に向けた官民協議会」が設立されました。

今後、日本として取り組んでいくべき技術開発や制度整備等について協議していくことのことです。


空の交通革命
国土交通省の推進する「空の移動革命」


2.2025年の本格的な「空の移動革命」を目指して

現在、世界中で「空飛ぶクルマ」の実現に向けた検討が進んでおり、「空飛ぶクルマ」が一般的に普及すれば、様々な地域の課題を解決できます。

都市の渋滞を避けた通勤通学や通園、離島や山間部での新しい移動手段、災害時の救急搬送や迅速な物資輸送など、人々に新しい移動の形とライフスタイルを提供することができると期待されているのです。
機体開発や周辺ビジネスの検討には、自動車や航空機の業界などの有志が集まる団体や、ドローンなどのベンチャー企業、投資ファンドなどの様々な分野の関係者が参画し、次世代の新たなビジネス領域として構想を描いています。

「空飛ぶクルマ」は2025年大阪・関西万博に向けて実用化が進んでおり、国土交通省は、暫定的な有人飛行を想定して操縦者にライセンス付与するなど、新たな制度を検討しています。

現在、固定翼機やヘリコプターなど「回転翼機」の操縦ライセンスは、型式ごとにライセンスが付与されるようになっていますが、「空飛ぶクルマ」についても同じ形式を踏襲する見込みです。

しかし、国交省は「空飛ぶクルマ」のライセンスについて、将来的に1種類のライセンスで複数の型式を操縦できるようなシステムの導入を検討しているとのことです。

博覧会協会は、夢洲近辺の離着陸場(ポート)として、直線距離で約30キロ離れた関西国際空港(大阪府泉佐野市)や湾岸エリア(USJ・ユニバーサルスタジオジャパン 大阪市此花区)、大阪市中心部(キタ=梅田またはミナミ=難波)の3か所を想定しています。

大阪府は、「空飛ぶクルマ」の実用化に向けて、民間企業などとつくる「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」で、離着陸場を整備する事業者に2023~2024年度の2年間で最大5千万円を補助することを決めました。
具体的には、事業者が大阪・関西万博までに府内に5か所程度のポートを整備することを想定しています。


3.「空飛ぶクルマ」運航事業者公募も

大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会は、「空飛ぶクルマ」を2025年の万博会場・夢洲(大阪市此花区)近辺で実用化するため、会期中に会場と関西空港や大阪の都心部などの2つの地点をつないで空飛ぶクルマを運航する事業者を公募しました(2023年1月20日に締め切り)。

2月21日には、1次募集で選ばれた4つの企業やグループが発表され、このうち「ANAホールディングス」、機体を開発するアメリカのベンチャー企業「ジョビー・アビエーション」、「日本航空」が選ばれました。
「日本航空」は、21日国土交通省に型式証明の申請を行ったドイツの「ボロコプター」の機体を使用する予定です。

また、大手商社の「丸紅」は、イギリスの「バーティカルエアロスペース」の機体、日本のベンチャー企業「SkyDrive」は、自社が開発する機体で運航する予定で選ばれています。