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特種用途自動車としてのキャンピングカー | 特殊車両ならトノックス

1.需要が高まるキャンピングカー

欧州で「デスティネーション・キャンピング」として根付いたキャンピングカー
欧州で「デスティネーション・キャンピング」として根付いたキャンピングカー


アウトドアブームやコロナ感染症対策などの影響で、国内で保有台数が12万台を超えた(2020年日本RV協会調べ)キャンピングカー。気軽にオートキャンプやアウトドアライフが楽しめ、公共交通機関や施設を利用せずに三密を避けることができるキャンピングカーは、今後もますます需要が高まると予想されます。

キャンピングカー認識は、日本と欧州とでは少し異なります。アメリカなどでは長期にわたり住宅と同じように快適な生活を過ごせるクルマのことを指し、場合によってはそこでずっと暮らすこともあるため、「モーターホーム」などとも呼ばれています。また、古くから、整備されたキャンプ場でトレーラーハウスやキャンピングカーに宿泊して休暇を過ごす「デスティネーション・キャンピング」と呼ばれるレジャー形態も発達してきました。

これらトレーラーハウス(被牽引式キャンプ用車両)やキャンピングカー(自走式キャンプ用車両)の設備や設置方法等については、ANSI(アメリカ規格協会)規格によって規定されています。
一方、日本では、オートキャンプ場やRVパークなどでバーベキューやピクニック、キャンプなどのアウトドアライフを楽しむという目的で使う人が多いようです。
日本では専用車としては販売されていないので、ベースとなるクルマを購入して個人で架装する必要があります。最近では、客室が架装済みのモデル車両も販売されています。


2.特殊用途自動車としてのキャンピングカー

日本では、道路運送車両法に定める特種用途自動車の分類のうち、「キャンピングカー」という車両区分として登録することで、公道でのキャンピングカーの運行が認められます。

日本の道路運送車両法において、就寝設備、水道設備、炊事設備など「用途区分通達(国土交通省)」に基づいて架装した場合、ナンバープレートに表示される「自動車の種別及び用途による分類番号」は特種自動車の使用目的3-4「キャンプまたは宣伝活動を行うための特種な設備を有する自動車」に該当し、特種用途自動車に区分され、いわゆる特種用途自動車を表す「8(通称:8ナンバー)」となります。

8ナンバー以外にも、寝泊まりができるキャビンを搭載した車両を「キャンピングカー」と呼ぶことがありますが、「特種用途自動車のキャンピングカー」でないキャンピングカーの場合(たとえば1ナンバー、3ナンバー、4ナンバー、5ナンバーなどであれば)道路運送車両法上、「特種用途自動車のキャンピングカー」の構造要件の義務を負うことはなく、装備の有無は公道走行の可否に関わらないとされます。

軽自動車のキャンピング仕様車の需要も増加しているため、8ナンバーを取得せず税や取得要件など軽自動車のメリットを生かしながらキャンプや長期旅を楽しめるような車両が、キャンピングカーメーカーから合法的に販売されるようになりました。
同様に8ナンバーでの自動車税の恩恵が小さくなるように変更されたので、自身でキャンプや旅を楽しむ目的での仕様を搭載している際でも、その他の区分(1, 3, 4, 5ナンバー)での登録が増加しています。このようなキャンピングカーが、法令に沿ったものであるかは「特種用途自動車のキャンピングカー」の構造要件ではなく、「取得している区分」の構造要件に従う必要があります。

【特種用途自動車としてのキャンピングカーの構造要件】

寝台

乗車定員の3分の1以上の人数分の平坦な寝台の面積が必要です。走行中に寝台を使用してはいけないため、寝台自動車として利用することはできません。(ただ、可動式であっても良く、通常は座席の状態となっているものは多い)

調理設備

最低でも「お湯が沸かせること」が必要で、流し台や、調理スペースと、調理をする人間がそこに立つことのできる空間(室内高160cm以上)を確保する必要があります。

熱源

エンジン駆動とは別に、車内の照明器具や冷蔵庫、換気扇、水道ポンプなどの電源となるサブバッテリーや外部電源を導入する設備、ヒーター、冷蔵庫、調理器のエネルギー源となるLPガスなどの設備が必要です。

水道設備

水道設備として、清水(=ホワイトタンク)と汚水(=グレータンク)の貯蔵設備とその供給設備が必要です。


3.まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、特種用途自動車としてのキャンピングカー、その構造要件についてご紹介しました。

トノックスは、小型から大型まであらゆる特装車を開発・製造しております。その他、計測解析業務・レストアなど、個人のお客様のご相談から、国の行政機関・公共団体のご相談まで幅広く対応、多数の受注実績があり、企画・設計から、製造・整備まですべて自社にてまかなえる一貫体制が整っています。

当社では昭和23年の創業より働く車、特殊車両の専門メーカーとして創業70周年を超え、多数のノウハウ・実績がございます。詳しい内容をご希望の方は、お気軽にトノックスまでお問い合わせください。
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