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消防車の代表的な種類 | 特殊車両ならトノックス

1.日本の消防車

大多数の市町村で消防団の主力装備である「ミニ消防車」
大多数の市町村で消防団の主力装備である「ミニ消防車」


日本の消防車は、道路運送車両法に基づく特種用途自動車の一種で、緊急自動車に指定されています。お馴染みの朱色に塗られたボディや、積載された太くて長い放水用ホースなどが目印となっています。

消防車は、各地の消防本部や消防団で保有している他、工業系の企業、空港、石油化学コンビナートなど危険物保有施設に置かれる自衛消防組織、自衛防災組織、原子力防災組織が保有しています。

消防団と消防署の所有している消防車は、ぱっと見には見分けがつきませんが、車両横に記してある各消防団・消防署の名称のほか、トラクタのフレーム部分にあるエンブレムが目印となります。消防団は桜の紋章、消防署は雪の紋章になっています。

なお、皇宮警察本部は消防業務を行っているため消防車を保有していますが、衆参両院の議院事務局は自衛消防隊を組織しているものの、消防車は保有していません。
また、サイレンの音は各製造メーカー(パトライトまたは大阪サイレン製作所)や地域によって若干の違いがあります。


2.消防車の呼称

日本では、“消防法第26条”において「消防車」と表記されており、その呼び名が一般的なものとして定着しています。

しかし、消防庁告示の“消防力の基準”では、「消防ポンプ自動車」と記されているほか、“道路交通法”によると緊急自動車の区分として「消防用自動車」という区分が記載されています。

救急車などを含めて、消防に関わる車両全体を「消防車両」と呼ばれますが、一般的な概念では、通常の火災に対応して出動する「ポンプ車」「小型動力ポンプ積載車」「はしご車」などの車両全体を 「消防車」 と呼んでいます。


3.代表的な消防車の種類


●可搬消防ポンプ積載車

「可搬消防ポンプ積載車」は 通常「 積載車 」と呼ばれ、単に「自動車」と呼ぶ場合、「消防ポンプ自動車」のほうを指します。
この「可搬消防ポンプ積載車」と、後述の「消防ポンプ自動車」が大多数の市町村消防団の主力装備となっており、その台数は消防本部が有する全ての消防車の数よりも 多くなります。

●消防ポンプ自動車・水槽付消防ポンプ自動車

略称P・T。通常は「消防車」と言えば揚水・放水機能を持つポンプ車を指します。ホース、吸管、小型の3連はしご、ホースカー(一部のみ)等を装備しており、「可搬消防ポンプ積載車」と装備に大きな差はありませんが、自動車のエンジンでポンプを動かしているため、大量の放水を可能としています。消火の際は、消火栓や防火水槽に吸管を入れ、ポンプで水を吸い上げ、ホースから放水する様式となります。
地域によってはウインチ・救急キット(応急処置対応の医療器具や・除細動器)が装着されている車両もあり、火災以外の救助・救急事案等で、救急車や救助工作車が到着するまでに処置をとること(PA連携)が可能です。
救急車より先にポンプ車が現場に到着するケースを想定している自治体も多く、救急隊と共に出動し、相互に連携して救急・救護活動や人命救助活動などを行います。

●大型水槽車・動力ポンプ付き水槽車

大量の水をタンクに詰め、消火栓等の水利が無い火災現場での支援を主な目的とした車両です。小型動力ポンプを搭載しており、本来の移動水利としての用途のみならず初期消火へも対応が可能です。また、A-2級などの普通のポンプを積んだ車輌も存在しており、「動力ポンプ付き水槽車」ではなく、大型の水槽付きポンプ車として「水II型」に分類される場合もあります。

以前は水利が少ない地域での配備が主でしたが、阪神・淡路大震災を教訓に都市部での配備が進みました。貯水タンク部分はステンレス製で、大規模断水時には消火用水の確保のみならず飲料水としての利用もできるため、給水車としての働きも兼ねています。
タンクローリーのような赤いタンクを後方に搭載するものが一般的ですが、タンクが銀色の車両や灯油配達車の様な角型の水槽を搭載している車両もあります。シングルキャブ車、またはダブルキャブをベースとしています。

また、同じような見た目の車両で油消火用薬剤を積載し、「化学消防自動車」や「高所放水車」に消火薬液を送る「泡原液搬送車」があります。

近年では他の消火系車輌と同様に、「水槽付きポンプ車」のようにシャッターと箱で全体を覆った、オールシャッター型の水槽車も配備されています。これらは、水槽部分にPP(ポリプロピレン)素材を採用し、重量の軽量化が図られています。他の消化系車輌と同じように、電子モニター・システムを搭載し、省力化を図った車輌や、CAFS装置などを積載し、水槽内の消火用水を有効に活用できる車輌も存在しています。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、日本の消防車とその代表的な種類についてご紹介しました。

トノックスは、小型から大型まであらゆる特装車を開発・製造しております。その他、計測解析業務・レストアなど、個人のお客様のご相談から、国の行政機関・公共団体のご相談まで幅広く対応、多数の受注実績があり、企画・設計から、製造・整備まですべて自社にてまかなえる一貫体制が整っています。

当社では昭和23年の創業より働く車、特殊車両の専門メーカーとして創業70周年を超え、多数のノウハウ・実績がございます。詳しい内容をご希望の方は、お気軽にトノックスまでお問い合わせください。
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