株式会社トノックス|神奈川県の特装車工場

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特装車の様々な種類とその役割① | 特殊⾞両ならトノックス

特装車(とくそうしゃ)とは、自動車メーカーが⽣産した自動車(完成車)に対し、特定の用途や目的の為に部品や装置を取付けたり、ボディやシャシに対して改造を加えられたものを指します。

トノックスでは支援車や津波対策車、消防車、高速道路パトロールカーなど多種多様な特装車を製造していますが、今回は様々な特装車の種類とその役割についてご紹介します。


1.緊急車 (警察車両、消防車両、救急車、道路管理車両)

NTT ドコモの移動電源車NTT ドコモの移動電源車( Wikipedia より)


緊急車両(きんきゅうしゃりょう)とは、緊急の用務に際して、道路における優先的な通行あるいは道路の優先的利用ができるよう指定され、許可されている車両のことをいいます。人命救助や火災対応など、何らかの理由で急を要する業務に利用される自動車です。

日本における緊急車両には、道路交通法に基づく緊急自動車(消防用車両を含む)、自衛隊車両、災害対策基本法等に基づく緊急通行車両などがあります。

また、法令に基づき、急を要する業務の目的を遂行するための特別な走行を「緊急走行」といい、日本の道路交通法39条、政令(道路交通法施行令)に定義されています。

緊急走行の際は、原則として、道路運送車両法第3章及びこれに基づく命令の規定等により設けられるサイレンを鳴らし、かつ、赤色の警光灯をつけなければならないとされています(道路交通法施行令14条)。

例としては、警察車両や消防車・救急車など、主に市民の治安などに供するもの、皇宮警察の車両、自衛隊の警務車両や各高速道路株式会社等の道路管理車両、都道府県知事の救援活動用司令車、水道事業者の救援車なども含まれます。

民間であっても電力会社やガス会社、鉄道会社、JAFをはじめとするレッカー車、電気通信事業者、製薬会社、日本放送協会の所有車両、病院のドクターカー、赤十字血液センターの輸血用血液搬送車で緊急自動車指定を受けているものもあります。

一方、司法警察職員やこれに準ずる業務を行う者が乗務する⾞両であっても、海上保安庁や労働基準監督署、公安調査庁、国税庁、税務署などの車両は緊急自動車の指定対象ではありません。

なお、警備会社のパトロールカーや緊急出動車、貴重品輸送車などは緊急自動車の指定が認められません。


2.道路維持作業車(道路パトロールカー・路面清掃車・ショベルローダー車)

NEXCO東日本の道路パトロールカーNEXCO東日本の道路パトロールカー( Wikipedia より)


道路維持作業車とは、路面清掃車、ショベルローダー車など、道路交通法交施行令第14条の2に定められた、道路を維持もしくは修繕したり、道路標⽰を設置するために必要な構造または措置を有する自動車で、その自動車を使用する者が公安委員会に届け出たものです。

または、道路の管理者が、道路の損傷箇所を発見するために使用する黄色ボディライン⼊りの自動車で、道路管理者の申請に基づき公安委員会が指定したものを指す場合もあります。

いずれも、道路維持作業のため運転中の場合は、右側通行の特例、停止義務免除の特例、通行禁止道路通行の特例等の、道路交通法上の特例を受けることができます。


3.災害支援車(支援車・災害対策用車両・災害対応多目的車)

支援車I 型日野・プロフィア -横浜市消防局-支援車I 型日野・プロフィア -横浜市消防局-( Wikipedia より)>


災害支援車とは、⼤規模災害時に消防資機材を搬送し、消防活動の効率化を図る目的のために製造された⾞両です。

災害活動支援車、津波・大規模風水害対策車など様々な特徴・機能を装備した車両が製造されています。車体幅を変更でき、車内に簡易ベッドやシャワールーム等を装備し、広いスペースや装備等を有効に活用できるタイプのものや、多数傷病者が発生するような災害や大規模災害発生時に緊急消防援助隊として派遣された隊員の後方支援活動等に特化した車両など、用途は多岐にわたります。

阪神・淡路大震災を契機に、消防の後方支援体制の充実を図るために、大都市消防を中心に配備されてきました。


4.特殊災害対策車(除染車・偵察車・高踏破偵察車)

特殊災害対策車(大型)東京消防庁第三方面本部CS1特殊災害対策車(大型)東京消防庁第三方面本部CS1( Wikipedia より)>


HAZ-MAT車(hazardous-materialsの略で有害物質対応)や特殊災害対応自動車、NBC災害対策車とも呼ばれ化学物質漏洩災害等いわゆるNBC災害に対応する消防車の⼀種です。

NBC災害とは核(nuclear)、生物(biological)、化学物質(chemical)による特殊災害のことをいいます。
この中には事故からテロリズム、事件まで幅広い事象が含まれます。我が国における核災害では広島・長崎の原子爆弾投下(1945)から始まり、現在進行中の東日本大震災における福島第一原子力発電所事故まで含まれます。

生物災害では O157集団発⽣事件(1996年)や雪印⾷中毒事件(2000年)があげられます。
化学災害に関しては松本サリン事件(1994年)、東京地下鉄サリン事件(1995年)、さらには和歌山カレー毒物混入事件等、未だに記憶に新しい事件が身近に起こっています。
NBC災害では、大量被災者が出ることが想定されるため、発生する頻度が低いにもかかわらず、高度な機能を備えた NBC災害対策車が求められます。

車両には毒劇物防護服や各種分析機器、除染機器を備えており、当初は「特殊化学車」「化学救助⼯作車」などと呼ばれていました。近年配備されている特殊災害策車の多くは汚染物質の流⼊を防ぐため、空気浄化装置により車内を陽圧にできる機能も備えています。

1995年の地下鉄サリン事件以降、各地の消防機関に配備され、特別高度救助隊を持つ政令指定都市には配備が義務付けられました。2007年には⼤型ブロアー車、ウォーターカッター車に続いて大規模消防に消防庁からの貸与の形でNBC災害の被害者に付着した有毒物質の除染を行う大型除染システム車が配備されました。


5.まとめ

いかがでしたでしょうか︖

今回は緊急車をはじめとした、人命救助や災害対応を目的とした特装車をご紹介しました。

トノックスは、特装車・架装車・レストア専門の製造会社です。
個人のお客様の⼀台のご注文から、国の行政機関・公共団体の大口のご発注まで多数の受注実績がございます。企画・設計から、製造・整備まですべて自社にてまかなえる⼀貫体制が整っています。

トノックスでは昭和23年の創業より働く車、特殊車両の専門メーカーとして創業70周年を超え、多数のノウハウ・実績がございます。詳しい内容は、架装車・計測解析業務・塗装・特殊車両製造・レストアのトノックスにお問い合わせください。

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