株式会社トノックス|神奈川県の特装車工場

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株式会社トノックス 第二回 電着塗装 | 特殊車両ならトノックス

1.工場内の電着塗装設備

カチオン電着塗装設備(TONOX工場より)
カチオン電着塗装設備(TONOX工場より)


今回は、トノックスYouTubeチャンネルより、第二回の動画「電着塗装」からトノックスの電着塗装設備についてご紹介したいと思います。

トノックスの電着塗装は、特殊車両やそれに使用する部品、レストア車の一度塗装を剥がしたボディへの塗装がメインとなっています。

その中で、大きな設備として「カチオン電着塗装設備」というものがあります。塗膜は1,000時間以上の塩水噴霧試験に耐える防錆性を持ち、エポキシ樹脂系塗料で表面がコーティングされるため、耐防食性が従来と比較すると飛躍的にアップします。

この塗装は、防錆を高めるための下塗りの塗装として大きな役割を果たしています。

2.カチオン電着塗装の流れ

カチオン電着塗装のカチオンとは陽イオンのことで、水溶性塗料を溶かした槽に製品を浸漬させ、製品をマイナス極に電極をプラス極にして、電気の力を使って塗膜を形成させる塗装方法です。電気を通しにくい弱電部や逆に強く反応する強電部によって、多少膜厚にばらつきが出てしまいますが、メッキに比べて複雑な形状の製品でも比較的均一に塗装することが可能です。
電極付近では塗料が化学反応を起こし不溶性の樹脂(ポリマー)となり、部品の不溶接部の隙間や複雑な形状でも、ピンホールなく均一で密着性の良い厚い塗膜を形成します。

①【入槽】
電着塗装の対象物を専用のハンガーに固定し、大きな槽に浸漬させていきます。

②【脱脂】
対象物の油や埃を除去し、前処理の基本状態を生成します。

カチオン電着塗装設備「脱脂」(TONOX工場より)
カチオン電着塗装設備「脱脂」(TONOX工場より)



③【表面調整】
化学処理の効果が出にくい材質でも安定した化成皮膜を得られる表面調整剤を使用し、化学反応を促進します。

④【化学処理】
表面にリン酸塩皮膜を生成し、塗装の密着性と耐久性の向上を促します。

⑤【電着塗装】
第二水洗槽、第三水洗槽、純水槽での洗浄を経て電着塗装槽へ入槽し、直流電圧をかけ不溶性の塗膜を生成します。

カチオン電着塗装設備「表面調整」(TONOX工場より)
カチオン電着塗装設備「表面調整」(TONOX工場より)




⑥【オーブン】
UF第一水洗、UF第二水洗を経てオーブンへ入れます。電着塗装工程で生成した不溶性の皮膜を乾燥炉で加熱硬化し、塗膜を形成します。

カチオン電着塗装設備「オーブン」(TONOX工場より)
カチオン電着塗装設備「オーブン」(TONOX工場より)



全工程は2時間半ほどを要します。
電着塗装で形成された塗膜は、優れた防錆力で塗装寿命を向上させます。また、塗装対象の製品を大きな槽につけて行う塗装であるため、複雑な形状の製品であっても塗装もれや塗りムラ、垂れが発生しません。

今では自動車の防錆・腐食予防の電着塗装は当たり前の塗装工程となっていますが、その工場を自社で保有している企業は希少です。

レストアでも電着塗装設備を使用しているトノックスでは、新車当時と同じような非常に精巧で均一、長期美しい仕上がりを維持できる塗装が実現します。


3.まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、トノックスYouTubeチャンネルより、第二回の動画「電着塗装」からトノックスの電着塗装についてご紹介しました。

トノックスは、小型から大型まであらゆる特装車を開発・製造しております。その他、計測解析業務・レストアなど、個人のお客様のご相談から、国の行政機関・公共団体のご相談まで幅広く対応、多数の受注実績があり、企画・設計から、製造・整備まですべて自社にてまかなえる一貫体制が整っています。

当社では昭和23年の創業より働く車、特殊車両の専門メーカーとして創業70周年を超え、多数のノウハウ・実績がございます。詳しい内容をご希望の方は、お気軽にトノックスまでお問い合わせください。
ご相談お待ちしております。