株式会社トノックス|神奈川県の特装車工場

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製品塗装の様々な方法 | 特殊車両ならトノックス

1.塗装とは


塗装される前の車体(トノックス工場にて)塗装される前の車体(トノックス工場にて)


塗装とは、一般的に製品の装飾や保護、防錆、識別などを目的として行われる工程です。なお、同様の目的でメッキを施すこともありますが、塗装の場合は表面を塗料の皮膜で覆う作業を常温・大気下で行えることが多く、比較的手軽に施工できます。ただ、その場合は塗料の性質上、メッキのように強固な皮膜ではありません。

金属の多くは大気中の酸素に触れることで酸化し錆を発生させます。特に、鉄の場合は表面の錆が内部に向かって浸蝕する性質があり、多くの鉄製品では塗装が必須となっています。また見栄えを良くし、デザイン性や美的に優れた装飾性を実現する意味でも塗装は重要な役割を果たしています。

塗料の種類も、目的によって様々な性質のものが開発されており、防錆用として耐候性に優れ厚い皮膜を作ることが可能なものから、装飾用に耐光性に優れ発色良く光沢ある表面に仕上がるものや、艶消しなど特定の性質を持つものなど様々です。これらの塗料にはそれぞれにメリットやデメリットがあり、目的に添って使い分けたり、重ね塗りが行われたりします。また適切な重ね塗りを施すことで、単一の塗料では得られない強固かつ見栄えの良い塗装を行うことが出来るものもあります。

塗料と皮膜の厚みの平均値が同じ条件下では、特に均一に施された塗装ほど長持ちしますが、均一の厚みに仕上げるには1回の塗布では難しく、重ね塗りする必要があり、その際に1回目の塗布方向と直角になる方向に塗布していくことで、塗斑を抑え厚みが均一に仕上がるように工夫されます。

また被塗物の材質に合った塗料を選ぶことが重要で、必要に応じて塗料の性質に合うように塗装面にシーラーを施すなどの下処理が施されることもあります。


2.おもな塗装方法

ハケ塗り、ローラー塗り
建築物の外装、床等の塗装などに使われ、最も基本的な手塗りの方法です。

吹付塗装
塗料を霧状にして高圧空気とともに吹きつけます。専用の缶スプレー、またはスプレーガンとエアコンプレッサーを用いて行われます。自動車を補修する場合の部分塗装などに使われる方法です。

エアレススプレー
吹付塗装の一種ですが、高圧空気を使わず塗料を高圧にしてその圧力で噴霧します。高圧空気中の水分を嫌う塗料を使用する場合、建築物などの大型のものに対する塗装として使われる方法です。

ロールコーター
大型のゴムロールに塗料をつけ塗布していきます。大きな面に厚みの一定な塗膜をつくれるため、平板(合板など)に適した塗装方法です。

焼付け塗装
一般的に120〜200℃の温度で30分以上加熱し、塗料を硬化させる塗装のことです。 強制乾燥塗装と似ていますが、焼付塗装は焼付硬化型の塗料を使用するのに対し、 強制乾燥は自然乾燥タイプの塗料に熱を加え、強制的に乾燥時間を短縮させて乾かすことを言います。 焼付塗装の種類には、使用する塗料の材質によってメラミン焼付、アクリル焼付、ウレタン焼付、フッ素焼付などがあります。

浸漬塗り
浸漬(シンセキ)塗りとは塗料の浴槽に被塗物を浸して塗装を施す方法です。表面に凹凸が有ったり複雑な形体をしたものに適しており、通称「どぶ漬け塗装」とも呼ばれます。 漬け込みの際、引き上げる際とも時間をかけ、塗料中の空気泡が付着しないように注意します。日本ではプラスティーディップ(Plasti Dip)とも言われますが、これは、正しくは約半世紀にわたってゴム製の加工剤・接着剤を生産している「プラスティ・ディップ・インターナショナル(Plasti Dip International)」社の商品名(ラバータイプの剥がせる塗料)で登録商標です。

電着塗装
電極と被塗物にそれぞれ違う極性の印加電圧を負荷して、その間に塗料を満たした状態で直流電流を流し塗装する方法です。一般的にアニオン(陰イオン)電着塗料とカチオン(陽イオン)電着塗料の2種類があり、防食を目的とした電着塗料のほとんどは現在、カチオン電着塗料が使用されています。アルミサッシや家電製品にはアニオン電着塗料が使用されています。
塗料のタイプは防食用にエポキシ樹脂、耐候性用にアクリル樹脂を用いたものが一般的で、そのハイブリッドタイプも実用化されています。
カチオンタイブは酸で中和して安定化させており、アニオンタイプはアミンで中和して安定化させているためそれぞれ特有の臭気があります。
焼付型の塗料であり、多くがウレタン樹脂塗料をブロック化イソシアネート技術により硬化しています。
これまで触媒として有機スズが用いられてきましたが、近年欧州の環境規制により排出量に規制がかかり、ジオクチルスズ化合物など遷移金属等を用いた物に変わろうとしている傾向も見られます。
塗膜の膜厚や塗装工程などの管理がしやすいことから、電着塗装を採用する工場が増えてきています。トノックスでもこの塗装技術を採用しています。

静電塗装
被塗物をプラス極、噴霧状にした塗料をマイナス極に帯電させ、電気的に塗料を被塗物に吸着させる方法で、工場における連続塗装法として用いられています。

粉体塗装
粉体焼付け塗装とも呼ばれ、粉末状の樹脂(ポリエステル等)からなる塗料を、静電気により被塗物に付着させた後、加熱溶解して塗膜を形成する方法です。静電塗装や焼付け塗装に似ていますが、塗料はあくまでも固体の粉末であること、また塗膜の硬化は冷却によるもので熱硬化反応を用いていないことが特徴です。

紫外線硬化塗装
紫外線硬化樹脂をベースとした塗料を用い、被塗物に付着させた後、紫外線を照射し硬化させる方法です。熱硬化や乾燥硬化ではないため乾燥炉を必要とせず、現場での作業に適しています。


4.まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は様々な塗装方法ついてご紹介いたしました。

トノックスは、以前より電極塗装技術を用いて特装車を製造、その他に計測解析業務・レストアなども行なっている製造会社です。

個人のお客様のご相談から、国の行政機関・公共団体のご相談まで幅広く対応、多数の受注実績がございます。企画・設計から、製造・整備まですべて自社にてまかなえる一貫体制が整っています。

当社では昭和23年の創業より働く車、特殊車両の専門メーカーとして創業70周年を超え、多数のノウハウ・実績がございます。詳しい内容をご希望の方は、お気軽にトノックスまでお問い合わせください。

ご相談お待ちしております。