現金輸送車とは?現金輸送車の構造と車種について | 特殊⾞両ならトノックス
1.現金輸送車とは?
現金輸送車(げんきんゆそうしゃ)は、主に現金を輸送するために使われる自動車で装甲車の一種です。
現金輸送という業務を主とする車両であるため、防犯用にキャビンとは隔壁で分けられた金庫室や電子錠を備えているものが多く、普通の車両よりも丈夫に作られているのが特徴です。
特種用途自動車(いわゆる8ナンバー車)のひとつです。
Wikipediaより:「日本銀行京都支店裏口前に停車中の現金輸送車(日通警備)」
2.現金輸送車の様々な装備
ひとくちに現金輸送車と言っても、さまざまな形状の車が存在します。中でもオーソドックスなライトバンの形をしている現金輸送車の基本的な装備は、以下の通りです。
現金輸送車には、警備員に危険が及ばないような工夫や車ごと奪われても追跡可能な仕組みなどキメの細かい防犯上の配慮がなされています。
1.頑丈な金庫
ライトバン型の現金輸送車の後部座席は、全体が金庫となっていることがほとんどです。スライドドアを開けると金庫のドアが現れる構造で、実質2重ロックで守られていることになります。
2.サイレンや防犯ベル、アラーム
緊急時に音を出します。自分で鳴らすこともできますが、車や金庫が異常を感知したときにも警報が鳴り、周囲に異常を知らせます。
3.GPS
リアルタイムで社内の指令センターに直結する無線機やGPSを用いた現在位置把握装置などが備わっています。
4.非常停止装置
万が一搭載品を現金輸送車ごと奪われても、搭乗要員(警備員)が持つリモコンからの信号で車両のエンジンを電子的に破壊して逃走を阻止する非常停止装置が装備されていることもあります。
5.ダブルミラー、監視カメラ
現金輸送車の周囲から死角を排除。常時映像は記録されているほか、警備会社からも確認できるようになっています。
6.防弾ガラス、防弾パネル
日本の警備会社が運行する一般的な現金輸送車では、装甲は金庫室にのみ施されており、キャビンの運転席には防弾ガラス等の備えは施されていないのが普通ですが、日本銀行ではトラックを防弾ガラスと防弾パネル等で固めた装甲車に改修し、現金輸送に使用しているようです。
サンフランシスコ、アメリカ合衆国 – 2014年 4月9日: ダンバー装甲輸送車
※銃社会であるアメリカでは、現金輸送車は「アーマードトラック」と呼ばれ、銃器による襲撃に耐え、またセキュリティオフィサーが中から応射するための銃眼を備えたものが一般的です。ほとんどのモデルは軍用の自動小銃にも耐えられ、また、たとえ横転したりしても絶対に後部の扉は開かないような作りとなっているようです。
3.現金輸送車に使用される車種
様々な会社や組織が現金輸送に携わるため、現金輸送車は使用する車種や運用形態も様々です。
1.日銀便・ルート便・ATMへの現金補充車
銀行などの金融機関で使われる車両はほとんどが民間警備輸送会社の現送車ですが、一般の現送車とは異なりセキュリテイがさらに強化された仕様となっており、通称「日銀便」などと呼ばれています。ライトバン型1トン級現金輸送車が一般的ですが、軽四現金輸送車なども見られます。
銀行などの金融機関で使われる車両はほとんどが民間警備輸送会社の現送車ですが、一般の現送車とは異なりセキュリテイがさらに強化された仕様となっており、通称「日銀便」などと呼ばれています。ライトバン型1トン級現金輸送車が一般的ですが、軽四現金輸送車なども見られます。
2.売上金回収サービス会社
デパートやスーパー、ギャンブル場、駅の定期券売り場などは、週に何度か銀行などの金融機関へ現金を運ぶ必要があります。この分野で使用する現金輸送車は、重量物の硬貨の扱いが多いため、2トン積載のバン型トラックが多用されています。
3.硬貨輸送車
金融機関の本支店・事務センター間やスーパー、パチンコ店、自動販売機ベンダーへの集配に使われています。肉体的負担を軽減するため油圧ゲートや専用台車を装備した硬貨専用輸送車が普及しています。セキュリティシステムは簡易なものが中心で、ベース車には1トン級のパワーゲート車、1~2t級のルートバン、2t以上はトラックを使用します。
2016年10月19日に東京都新宿の関東地方における道路上で作業警備員
4.まとめ
信用が第一の現金輸送車ですから堅牢な構造はもちろん、過去の襲撃事件を教訓にした犯罪を未然に防ぐことができる車両を製造することが重要です。
スタンダードな現金輸送車から最新のハイテク現金輸送車まで、トノックスでは昭和23年の創業より特殊車両を60年以上専門に製造しており、多数の実績がございます。詳しい内容は特殊車両製造専門のトノックスにお問い合わせください。
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