計測車両とは?老朽化する道路施設、今後の課題について | 特殊車両ならトノックス
1.計測車両とは?
トンネル計測車、Tx-Road路面計測車、FWD(舗装構造評価装置)計測車などに代表される、車両に各種のセンサー(計測器)を搭載して地形・地物等の三次元位置情報を計測する技術を備えたものを指します。
近年、電子機器の小型・高性能化、データ処理・解析技術の向上等によって、この技術で利用されるセンサ、GNSS測量機、IMU(慣性計測装置)、走行距離計(オドメータ、DMI、走行距離積算計ともいう)、レーザ測距装置(スキャナ機能付き)及びデジタルカメラ等、これらの機器を組み合わせて車両等に搭載し、普通走行しながら道路周辺の地形・地物等に関する三次元位置情報を効率的かつ迅速に取得できるようになりました。
現在、この技術を利用した公共測量は、個々のシステムに応じて、公共測量作業規程の準則第17条(機器等及び作業方法に関する特例)を適用して実施されています。
2.計測車両の用途
計測車両では、道路(高速・幹線道路・空港施設〜生活道路など)・鉄道・トンネルの路面性状、トンネル覆工表面を移動しながら計測し電子データ化することが主な機能です。
ボルトの取り付け状態や漏水状況、ひびなどの確認を目視と同等の精度で計測します。
設計図面や工事完成図がなくても、計測した三次元データから構造物の現状を正確に把握でき、過去計測データとの比較により経年変化を検出し、点検箇所を絞り込もことができるのが昨今の計測車両の特徴です。
昼夜を問わず、交通規制を行うことなく道路や線路上を走行しながら道路・鉄道・トンネルの計測を行え、社会インフラ点検業務の負荷を軽減することが可能です。
(広義では Googleマップの作成に使用されている車両も含みます)
3.計測車両の種類
計測車両には様々な種類がありますが、ここではトノックスが解析業務に使用してい
る計測車両を一部紹介いたします。
トンネル計測車 TC-2(レーザーユニット搭載)
新しく開発された小型タイプの路面性状計測車です。
レーザー光で舗装路面をトレースし、路面のひび割れを検出します。
これまで中型トラックベースが主流でしたが、トノックスでは2012年、小回りが利き地方で使いやすい1tワンボックスバンタイプを開発し、性能審査に合格させました。
Tx-Road 路面計測車(路面性状計測装置『TX-Road System』搭載)
『TX-Road System』は、小回りのきくワンボックスカーに搭載された道路計測装置です。
近頃では道路インフラの老朽化が進み、維持管理の重要性が増しており、幹線道路のみならず、地方の細い道路まで細かく計測する必要が生じているため、ニーズに応えトノックスが開発しました。
昼夜を問わず80km/hで走行して1mm以上のクラックや±1mm以上のわだちぼれを検出することが可能です。
たわみ量測定車(FWD測定車『舗装構造評価装置』搭載)
FWD測定車は、路面に衝撃荷重を与えることでたわみ量を計測する非破壊調査システムです。
すべてコンピュータで制御・記録が行え、条件設定・自動計測を対話方式で安全、簡単に処理します。衝撃荷重、たわみ量、時間、位置、温度の各種データがその場でコンピュータの画面に表示され記録されます。
4.今後の課題
我が国の社会資本(福祉の向上や経済の発展に必要な公共施設でインフラと呼ばれる もの。道路・港湾・住宅・公園・緑地・工業用地・上下水道・公営住宅や病院学校など。)は高度経済成⻑期に集中的に整備され、今後急速に老朽化することが懸念されています。
今後20年間で、建設後50年以上経過する施設の割合は加速度的に高くなる見込みであり、このように一⻫に老朽化するインフラを早急に刷新、維持・管理・整備することが求められています。
その反面、人手は減少傾向にあるため、効率性・安全性・精度の高い技術、計測業務が重要となっています。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか?
現場から求められるニーズに応じてその機能を進化させてきた計測車。
今もインフラ整備の最前線で、作業の高効率化や人的負担の大幅な省力化を実現する ため、用途に応じて幅広く改良が進められています。
トノックスは常に現場のニーズに応え、計測車を開発・製造してきた実績があります。
また自社で道路計測車・トンネル計測車を保有し、より合理的・効率的に舗装道路を維持管理をするため、車両の開発・計測・解析を承っております。
トノックスでは昭和23年の創業より特殊車両を60年以上専門に製造しており、多数のノウハウ・実績がございます。
詳しい内容は特殊車両製造専門のトノックスにお問い合わせください。
お気軽にご相談お待ちしております。