株式会社トノックス|神奈川県の特装車工場

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トノックスの変遷と事業拡大の実現⑧ | 特殊車両ならトノックス

1.EO概念に沿ったトノックスの行動

トノックス工場トノックス工場


前回の記事では、EO(企業家志向性)の概念に焦点を当てた事例分析のまとめと、トノックスの具体的な行動と業績との相関関係についてご説明しました。
5つの次元のうち少なくとも4つの次元において、トノックスが組織として理に適った体制や行動指針を確立できていることや、それらが本質的な動機に基づいていることなどがわかりました。

今回は、トノックスの事業拡大や業績向上のもうひとつの要因として想定される、事業譲受における立地の重要性について触れたいと思います。


2.事業譲受における立地の重要性

これまで、新規事業に積極的に進出する企業に関して業績との関係を明らかにするための定義のひとつ、EO(企業家志向性)に焦点を当てて事例を分析してきましたが、もうひとつのフレームワークとして挙げられる「立地の問題」についても見てみましょう。

EO(企業家志向性) が企業の内部環境に関わる定義だとすれば、立地は外部環境に関わっています。実際の事例を分析してみると、トノックスの輸入車業務部門、車両整備部門、そして計測事業の譲受には、その立地条件が大きく影響していたということがわかります。

その理由の一つには、売却にあたり大手輸入販売会社(ヤナセテック)が従業員の雇用の維持等を条件にしていたため、横浜にも工場を有するトノックスが事業譲受することにより、大手輸入販売会社(ヤナセテック)の従業員は引っ越し等の必要もなく働き続けることができたことにあります。
もちろんトノックス側にもメリットはありました。移動コストを抑えて大手輸入販売会社(ヤナセテック)の経営管理ができたからです。

さらに、成功する事業譲受において立地が重要である理由の二つ目は、事業移管の迅速さと容易さへ大きく影響するからです。
計測事業のA社は川崎に本社、平塚に事業所がありました。そこはトノックスにも近い立地で、計測事業の開発は平塚にある大手建設機械会社の研究所で行われており、開発者は平塚にいました。

そのため、通常であれば半年はかかる事業移管を3ヶ月未満で完了させることができ、さらに移管の過程では両社の混成チームによる製造も可能になったのです。それは両社が近接して立地していることで、事業の移管後にトノックスに異動となるメンバーとA社に残留するメンバーとのコミュニケーションが円滑にとりやすかったことや、地理的な不安感が無かったことが成功要因として考えられます。

このように、企業同士の近接性もまた事業継承に大きく影響を及ぼす理由の一つであると考えられます。


5.まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、トノックスの事業継承や新規事業の展開における立地の重要性を考察してみました。
次回はこのシリーズの最終章として、これまでの分析や考察のまとめを述べて締め括りにしたいと思います。

トノックスは、小型から大型まであらゆる特装車を開発・製造しております。その他、計測解析業務・レストアなど、個人のお客様のご相談から、国の行政機関・公共団体のご相談まで幅広く対応、多数の受注実績があり、企画・設計から、製造・整備まですべて自社にてまかなえる一貫体制が整っています。

当社では昭和23年の創業より働く車、特殊車両の専門メーカーとして創業70周年を超え、多数のノウハウ・実績がございます。詳しい内容をご希望の方は、お気軽にトノックスまでお問い合わせください。
ご相談お待ちしております。