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2023年4月1日施行の道路交通法(道交法)改正と急がれるインフラ整備 | 特殊車両ならトノックス

2023年4月1日より道路交通法が改正され、「レベル4」の自動運転が解禁されました。遠隔監視などを条件に、自動運転車を活用した公道での巡回サービスが可能となります。

今回の道路交通法の改正において、レベル4の自動運転は「特定自動運行」が定義されています。「特定自動運行」を行う場合は、対象地域を管轄する公安委員会の許可を受け、特定自動運行実施者に課された義務を遵守する必要があります。

今回は、2023年4月1日に改正された道路交通法内容について解説します。


南オーストラリア州アデレードのビクトリアスクエア
NavyaドライバーレスEVシャトルバス(2019年10月19日)南オーストラリア州アデレードのビクトリアスクエア
NavyaドライバーレスEVシャトルバス(2019年10月19日)


法改正で「ドライバーレス走行」が可能に

2023年4月1日に施行された改正道路交通法には、「自動運転レベル4の解禁」「自転車のヘルメット着用が努力義務化」などが含まれています。

前者の「自動運転レベル4の解禁」とは、過疎地域や高速道路などの特定の条件下で、車のすべての操作をシステムが担う「ドライバーレス走行」が可能なことです。改正道路交通法では、レベル4の自動運転を「特定自動運行」と定義しています。

「特定自動運行」を行うには、運行する場所を管轄する公安委員会に許可を申請する必要があり、許可申請を出さずに運行を行った場合は、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられます。

また、後者の「自転車のヘルメット着用」は、年齢を問わず自転車に乗るすべての人に努力義務化されました。2008年から、すでに13歳未満の児童や幼児を対象に努力義務化されてはいましたが、大人を含む全利用者が対象になったのは今回が初めてです。


2023年4月1日に施行された改正道交法

2023年4月1日から施行された改正道路交通法では、自動運転に関する規定が強化され、特に「自動運行装置」の使用に関するルールが明確化されました。この法律改正により、自動運転(特にレベル3以上)での車両運行がより現実的なものとなり、自動運転車の普及と運用に向けた環境整備が促進されています。

改正により、「特定自動運行」として、特定の条件下で自動運転車が運行される際に、「自動運転装置」の使用が正式に認められました。これにより、運転者が運転操作を行わない状態での自動運転が合法化され、特定の公道での自動運転車の走行が可能になりました。

しかし、自動運転中であっても、ドライバーは一定の注意義務を負います。例えば、システムがドライバーに介入を要求した場合、すぐに対応する必要があります。また、緊急時には手動で運転を行うための準備が求められています。

また、自動運転中に発生した事故や違反についての責任や、車両メーカーやシステム提供者の責任範囲も明確にされています。これにより、事故が発生した際の責任の所在が明文化され、保険の適用範囲も整備されつつあります。


促進されるインフラ整備と自動車製造における改革

法改正によって変化し続ける自動運転車の運行に対応するため、高精度の地図データや通信インフラ(5Gネットワークなど)の整備が急がれています。特に、自動運転車が安全に運行できるよう、車両間通信(英:Vehicle-to-Vehicle=V2V)、車両とインフラ間通信(英:Vehicle-to-Infrastructure=V2I)のシステムが強化されています。

道路標識や信号機のデジタル化も求められており、これにより、自動運転システムがより正確に周囲の状況を認識し、安全な運行を行えるようになります。
また、自動運転車の安全性を高めるため、センサー技術の高度化やAIによる運転システムの精度向上が重要視されています。

車両メーカーは、自動運転に適したハードウェアとソフトウェアの統合を進め、信頼性の高い自動運転システムを開発する必要があります。
さらに、自動車の電動化と自動運転技術の統合が進められており、電気自動車(EV)市場と連携した製造プロセスの見直しや、エネルギー効率の最適化も進行中です。

これらの法改正とインフラ整備の取り組みは、日本が自動運転車の実用化と普及に向けて、一層の発展を目指すための基盤となっています。