株式会社トノックス|神奈川県の特装車工場

  • 会社概要
  • お問合せ
  • 特殊車両
  • 塗装
  • レーザー計測
  • レストア

デフロック(差動固定装置)とは?① | 特殊車両ならトノックス

1.デフロックとは?

1968 メルセデスベンツ ウニモグ1968 メルセデスベンツ ウニモグ


デフロック (Diff-Lock) とは、自動車の差動装置(デファレンシャル)のバリエーションの一種です。日本語では差動固定装置(さどうこていそうち)やデファレンシャルロックとも呼ばれ、英語圏では、ロッキング・デファレンシャル(Locking Differential)やロッカー(Locker)などと呼ばれる場合もあります。

デフロックはいくつかの条件下では、標準的な差動装置(オープンデフ)と比較してトラクション(英:Traction またはengineering = 牽引力、駆動力)が向上する可能性があります。標準的な差動装置が、左右の車輪に掛かる抵抗に応じて左右の車輪の回転数を可変するのに対して、デフロックは左右の車輪の駆動状態に関係なく、常に同じ回転速度で双方の車輪を回転させ続けることができるためです。

デフロックには、次の2種類があります。


●駆動輪の車軸(アクスル)の差動装置を固定する「アクスルデフロック」

●四輪駆動(4WD)や全輪駆動(AWD)の一部に用いられ、前後軸の回転速度の差を吸収する差動装置であるセンターデフを固定する「センターデフロック」


2.従来の差動装置の弱点

車軸を持つ車両が登場して以降、カーブを曲がる際の左右車輪の回転数の差を吸収し、より旋回が容易となることを目的にして標準的な差動装置「オープンデフ」の概念が登場しました。
しかし、オープンデフには欠点もあり、左右車輪の駆動状態に応じて1から100までの比率で駆動力(トルク)を分配するため、仮に脱輪などにより片方の車輪が完全に空転してしまうと、一方の駆動力の分配比率が0となり、接地している側の車輪に全く駆動力が伝わらなくなってしまいます。
これは4WDでも同様のことが言え、トランスファー(四輪駆動車にみられる部品で、トランスミッションに接続され、ドライブシャフトを介してエンジン出力を前後軸に分配するための機構)内にオープンデフが内蔵されている車両では、スタックなどによって一方の車輪が空転した場合、接地している他の車輪全体に全く駆動力が伝わらなくなってしまいます。


3.デフロックのメリット

デフロックは車軸の上の両方の車輪(4WDではプロペラシャフト間の両方の車軸)を、何らかの機構により直結状態にすることで、これまでのようなオープンデフの主要な欠点を克服するために開発されたものです。

本質的には差動装置を全く持たない車軸と同様の効果を果たします。これにより、何らかの理由で一方の車輪が完全に空転状態となった場合でも、デフロックを作動させることでデフの両側の車輪(車軸)を50:50の比率で常時回転させ続けることができるようになりました。

デフロックを解除しているときはオープンデフと同じような駆動になり、左右の車輪が異なる速度で回転します。これによって、旋回時に内側の車輪が空転するのを避けられます。
ウニモグなど特殊なオフロード走行に用いられる車両の中には、前後の各車軸とセンターデフのいずれか、あるいは全てに対してデフロックを装備する場合があります。


4.まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、デフロック(差動固定装置)についてをご紹介しました。

トノックスは、小型から大型まであらゆる特装車を開発・製造しております。その他、計測解析業務・レストアなど、個人のお客様のご相談から、国の行政機関・公共団体のご相談まで幅広く対応、多数の受注実績があり、企画・設計から、製造・整備まですべて自社にてまかなえる一貫体制が整っています。

当社では昭和23年の創業より働く車、特殊車両の専門メーカーとして創業70周年を超え、多数のノウハウ・実績がございます。詳しい内容をご希望の方は、お気軽にトノックスまでお問い合わせください。
ご相談お待ちしております。