株式会社トノックス|神奈川県の特装車工場

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トノックスの変遷と事業拡大の実現① | 特殊車両ならトノックス

1.はじめに

トノックス工場トノックス工場


株式会社トノックス(以下トノックス)は、大手自動車系列会社が出資する協力会社として、一般的な大手自動車会社の車両の製造のほか、特架車等において同社系列の事業に携わってきました。

しかし現在、トノックスは同社関連会社の仕事を受け、これまでの事業を継承しつつ、自社の強みを生かした事業展開とM&Aによる自動車関連の新たな分野を開拓し、技術移転すべく主力事業の軸足を移し成長を続けています。さらに、M&Aには大手企業の事業譲受も含まれていることが特徴として挙げられます。

このシリーズでは、なぜトノックスは大手企業から事業譲受し、どのように事業を拡大しつつ事業領域の主軸を転換させてきたのかをご紹介いたします。


2.適正な規模での経営と立地の優位性

経営戦略の定石としては、事業に参入する際に、自社にある程度の技術を持つ場合は他社の関連事業との提携や共同開発を行うのが通常です。また、資金があって時間が無い場合や、さらに自社には技術が無い場合には、他社の関連事業の買収が行われるのが一般的です。

トノックスでは,そのような定石とは異なる意図を持ち、社のユニークな経営方針によって、主として事業譲受と事業継承の視点から新規技術と市場の獲得および新規事業の成立を実現してきました。

それによって、大手自動車会社の協力会社として量産型車両を事業の要とした経営か
ら、自立したオーダーメイド型車両を中軸に据える経営を維持できるような事業領域の転換を果たす結果となりました。

トノックスは自社の「コアコンピタンス=競合他社に真似できない核となる能力」を拡張させながら、時代に適応した適正な規模の経営を貫き、企業の立地による優位性を活かしてきたことも、ポジティブな変化と成長を遂げられた要因と言えるのかもしれません。

では最初に、トノックスの概要をご説明し、次に弊社がどのように多角化を進め、それに伴いどのように技術を蓄積し,「コアコンピタンス=競合他社に真似できない核となる能力」を構築したのか,そのプロセスを説明いたします。さらに、戦略,組織,立地の面から事業を拡大できた要因を述べていきます。


3.トノックスの概要

現トノックス(取締役社長 殿内荘太郎)は、資本金3億3,000万円、従業員数290名程度の企業です。本社及び本社工場が神奈川県平塚市に立地し、横浜工場(横浜市保土ヶ谷区)、豊橋事業部(愛知県豊橋市)を有しています。

事業内容は主に

①特装・特架車両の設計開発、製作
②フォークリフト・建設機械キャビンの設計開発、製作
③輸入車の出荷前納車点検整備
④特殊塗装・樹脂塗装
⑤計測事業

の5つで、主要取引先は国内自動車メーカー・建機メーカー・防衛関係・外車関係・特装車両関係・官公庁、その他にも東日本旅客鉄道やネクスコなどがあります。
またグループ会社には、特種車等の設計・製造を手掛けるヤナセテック(株)その卸売り等を手がけるワイ・エンジニアリング(株)、米国フォード車両のパーツなどの販売等を手がける Ford Kanagawa 港北ニュータウン店(株式会社トップス・ジャパン)があります。

トノックスの前身となる会社は大手自動車会社出身の代表が独立し、1948年(昭和23年)に横浜市に創業しました。大手自動車会社の委託を受け、全鋼製車体の塗装業務等を完成させたのち、1950年(昭和25年)に殿内工業(株)を創業。大手自動車会社の協力工場として自動車車体の製作を始めた。この時期にはダットサントラック、ライトバン、パトロールカー等の商用車の生産を開始しました。

1959年(昭和34年)に横浜工場を新設し、初期のフェアレディ、キャブスターバンの生産を開始。殿内工業の技術的な基盤となる特架車の設計開発及び製造は、1963年(昭和38年)に開始しました。大手自動車会社では、国産公用車(警察車両等の特架車)を受注。官公庁からの発注を大手自動車会社が受注し、殿内工業が製造していた。世界的にも著名な国内競合がある中、大手自動車会社が受注した特架車のほとんどは殿内工業が製造していました。

生産の柱である大手自動車系列車両の量産体制を整えるために、殿内工業は1967年(昭和42年)には、大手自動車系列会社第4地区に隣接する平塚工場を新設。これにより平塚工場=量産型、横浜工場=特架車製造という役割分担を明確にしました。

1970年に増資、1972年(昭和47年)にはワンボックスカーのキャラバンの生産を開始、翌年、本社を平塚市に移転し量産体制を強化していきました。

このように高度経済成長とともに順調に成長を続けた殿内工業は、大手自動車会社が経営的に厳しい局面に入ると、同じく殿内工業も変革を余儀なくされることとなります。


4.まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、トノックスの前身である殿内工業がどのように事業を拡大し、成長してきたかをご紹介いたしました。
次回以降は、殿内工業が現在のトノックスになる経緯、その後の変遷を追いながら、時代をさらに先に進めていきたいと思います。

トノックスは、小型から大型まであらゆる特装車を開発・製造しております。その他、計測解析業務・レストアなど、個人のお客様のご相談から、国の行政機関・公共団体のご相談まで幅広く対応、多数の受注実績がございます。企画・設計から、製造・整備まですべて自社にてまかなえる一貫体制が整っています。

当社では昭和23年の創業より働く車、特殊車両の専門メーカーとして創業70周年を超え、多数のノウハウ・実績がございます。詳しい内容をご希望の方は、お気軽にトノックスまでお問い合わせください。

ご相談お待ちしております。